はじめに
2025年8月12日、Microsoft は Windows 11 バージョン 24H2 向けに累積セキュリティ更新プログラム「KB5063878」を配布しました。累積更新は毎月の定例配布(いわゆる「Patch Tuesday」)の一部として提供され、通常であればセキュリティ強化や既知の不具合修正が中心です。そのため多くのユーザーにとっては「入れて当然」の更新に分類されます。
しかし今回の KB5063878 では、更新を適用した一部のユーザーから SSD や HDD が突然認識されなくなる、あるいはファイルシステムが破損する、といった深刻な報告が相次ぎました。特定のコントローラを搭載した SSD に偏って発生しているものの、広くユーザーを巻き込む可能性があり、単なる個別事例では済まされない状況です。さらに、ストレージ障害に加えて OBS や NDI を利用した映像配信に遅延や音声不具合を引き起こすケースも確認され、一般ユーザーだけでなくクリエイターや配信者にも影響が及んでいます。
セキュリティ更新は適用を先送りすれば脆弱性リスクを抱えることになります。一方で、適用すればデータ消失の危険性に直面するという「二重のリスク」に直面しており、システム管理者やエンドユーザーの判断が難しくなっています。Microsoft はすでに調査を開始し、SSDコントローラメーカーである Phison も協力を表明しましたが、現時点での明確な解決策は示されていません。
この記事では、KB5063878 の内容と背景、実際に報告されている不具合の詳細、Microsoft およびメーカーの対応、そしてユーザーが今すぐ実行できる対処法を整理し、今後の見通しを考えます。
KB5063878 の概要
KB5063878 は、2025年8月の定例アップデート(Patch Tuesday)の一環として公開された、Windows 11 バージョン 24H2 向けの累積セキュリティ更新プログラムです。適用後のビルド番号は 26100.4946 となります。
累積更新プログラムは、セキュリティ修正や機能改善、安定性向上をまとめて適用する仕組みであり、過去の修正内容も含んで配布されるのが特徴です。そのため、今回の KB5063878 を適用すると、7月以前の修正も一括して反映され、システムを最新状態に保つことができます。
今回の更新内容として Microsoft が公式に発表しているのは以下のポイントです。
- サービシングスタックの更新 Windows Update を正しく適用するための基盤部分が修正されています。これにより、将来の更新が失敗しにくくなる効果があります。
- Microsoft Pluton Cryptographic Provider に関連するログ出力 一部環境で Pluton 暗号化プロバイダが無効化されている場合でも、イベントログにエラーが出力される現象が修正対象となりました。実際の機能には影響がないものの、管理者にとっては誤解を招く挙動でした。
- WSUS(Windows Server Update Services)経由での更新不具合の修正 WSUS を利用して KB5063878 を配布した際に「0x80240069」というエラーコードが表示される問題がありましたが、この更新で解消されました。
- OBS や NDI を利用したストリーミング環境における通信処理の改善 特定のネットワークプロトコル(RUDP)利用時に、音声や映像が遅延・不安定になる現象が確認されており、Microsoft は回避策として TCP や UDP の利用を推奨しています。
一見すると、セキュリティや安定性に関わる比較的地味な修正に見えますが、更新を適用した後に予期せぬ副作用として SSD や HDD に障害が発生するケースが相次いでおり、結果として「セキュリティ改善のための更新」が「システムを不安定にするリスク」を招く形となっています。
報告されている不具合
KB5063878 を適用した後、複数の深刻な不具合が報告されています。特にストレージ関連の障害はデータ消失に直結する恐れがあり、また配信や映像共有の分野にも影響が及んでいます。以下では、大きく三つの問題に整理して説明します。
SSD/HDDの消失・データ破損
最も深刻なのはストレージ障害です。
- 発生状況:50GB以上の大容量ファイルをコピー・移動する、または長時間にわたり高負荷で書き込みを行うといった操作で発生しやすいとされています。ディスク使用率が60%を超える環境ではリスクがさらに高まります。
- 具体的な症状:ドライブが突然認識されなくなる、ファイルシステムがRAW化してアクセス不能になる、SMART情報が読み取れなくなるといった報告が寄せられています。
- 復旧可否:再起動によって一時的に復旧する例もあるものの、完全に利用不能となるケースも確認されています。一部製品では再起動後も復旧せず、事実上データを失う事態に至っています。
- 影響範囲:Phison製コントローラを搭載したSSDで多くの事例が報告されていますが、他のメーカーのSSDやHDDでも同様の現象が発生しており、限定的な問題とは言えません。検証では21台中12台でアクセス不能が再現されたとされています。
この問題は単なる動作不安定ではなく、利用中のデータを失う可能性があるため、一般ユーザーだけでなく業務環境にも大きなリスクをもたらします。
ストリーミング・映像配信の不具合
映像配信やリモート会議で広く利用されている NDI(Network Device Interface) を使用している環境でも不具合が確認されています。
- 症状:音声や映像が遅延する、同期がずれる、映像が途切れるといった現象が発生しています。ライブ配信やオンライン会議での利用において深刻な支障となります。
- 原因の推測:NDIが標準で利用する RUDP(Reliable UDP) 通信に起因しているとされ、通信方式を UDP や TCP に切り替えることで改善するケースが報告されています。
- 影響範囲:NDIを利用したワークフローは放送・配信・映像制作の現場で広く活用されており、影響を受けるユーザー層は限定的ではありません。
セキュリティ更新によって配信の安定性が損なわれるのは予期せぬ事態であり、NDIを利用した環境に依存しているユーザーにとっては大きな課題です。
その他の問題
ストレージやNDI以外にも副作用が報告されています。
- Windows Updateの失敗:WSUSを利用した更新配布で「0x80240069」というエラーが発生し、更新が正しく適用されないケースが確認されました。現在は修正済みとされています。
- 更新プログラムのアンインストールが困難:不具合回避のため削除を試みてもアンインストールに失敗する事例があり、更新の一時停止やグループポリシーでの制御が必要となる場合があります。
- イベントログの誤出力:Microsoft Pluton Cryptographic Provider が無効化されている環境で、実害がないにもかかわらずエラーログが出力される事象があり、管理者の誤解を招きやすくなっています。
このように KB5063878 は、セキュリティ更新でありながら複数の副作用を引き起こしていることが報告されています。特にストレージ障害とNDI関連の不具合は深刻であり、利用者は適用判断に慎重さが求められています。
Microsoftとメーカーの対応
今回の KB5063878 に伴う不具合については、Microsoft とストレージメーカー双方が声明を発表しており、その内容に微妙なニュアンスの違いが見られます。加えて、インターネット上では真偽不明の文書や推測も拡散しており、事実と憶測を区別する必要があります。
Microsoftの対応
Microsoft は不具合報告を公式に認識しており、「パートナーと協力して調査を進めている」と表明しています。ただし、同社が自社環境で検証した結果では 一般的な条件下での再現には至っていない としており、発生条件が限定的である可能性を示唆しています。そのため、Microsoft は現時点で「ストレージの消失・破損を再現した」とは発表していません。実際のところ、影響を受けているユーザー環境からのログ収集や再現テストを続けている段階にとどまっています。
また、ストレージ以外の分野では Microsoft 自身が「既知の不具合」として公式に認めているものもあります。代表例が NDI(Network Device Interface)利用時のストリーミング遅延や音切れ です。これは映像制作や配信分野で広く利用されている技術であり、NDI が標準で用いる RUDP 通信方式に問題があるとみられています。Microsoft は暫定的な回避策として TCP あるいは UDP に切り替えること を案内しており、この点については明確な不具合認識が示されています。
Phisonの対応
SSDコントローラ大手の Phison も独自の声明を発表しました。Phison は「今回の不具合は KB5063878 および KB5062660 の影響によって引き起こされたものであり、業界全体に影響が及ぶ」と表明し、Microsoft と連携して調査を進めているとしています。つまり、問題は 自社製コントローラ固有の不具合ではなく、Windows の更新プログラムとの相互作用によって引き起こされている という立場を強調しています。
一方で、インターネット上には「Phison製コントローラが原因だ」とする文書が出回りました。しかし Phison はこれを公式に 偽造文書(いわゆる怪文書)であると否定 し、法的措置も視野に入れて対応すると発表しています。複数の報道でも、Phison がこの“怪文書”を強く否定したことが伝えられています。
現在の合意点と不明点
ユーザーやメディアによる検証では、特に Phison コントローラ搭載 SSD で報告数が多いものの、他社製コントローラや HDD でも類似の問題が発生していることが確認されており、現時点で「Phison製だけの問題」とは断定できません。ある検証では、21台のストレージのうち12台が高負荷時に認識不能となったとされ、影響が広範に及ぶ可能性が示唆されています。
Microsoft は「広範なユーザー環境での再現性は確認できていない」としつつも調査を継続中、Phison は「OS側の更新が要因」と位置付けて調査を続けており、両者の間に微妙な見解の違いが存在しています。どちらも最終的な結論は出していませんが、少なくとも OS更新プログラムとハードウェア制御の相互作用に起因する可能性が高い という点は共通して認識されているようです。
世間の反応と課題
こうした中で、コミュニティやフォーラムでは「Microsoft が不具合を軽視しているのではないか」「Phison が責任を回避しているのではないか」といった憶測も飛び交っています。さらに「Phison側の内部文書」と称する偽造資料が拡散したことが混乱を拡大させ、ユーザーの不信感を強める要因となりました。
一方で、NDIに関する不具合については Microsoft が公式に認めたため、配信や映像制作に携わるユーザーからは迅速な修正を求める声が上がっています。ストレージ障害に比べて再現性が高く、発生条件も比較的明確なため、こちらは比較的早い段階で修正が期待できると見られます。
まとめ
現時点で明らかなのは、
- Microsoft はストレージ消失の再現には至っていないが、ユーザー報告をもとに調査を継続している。
- Phison は OS 側の更新に起因する業界的な問題と位置付け、Microsoft と協力している。
- 「Phisonが原因」と断定する流出文書は偽造と公式に否定されている。
- NDI関連の通信不具合については Microsoft が既知の問題として認め、回避策を案内している。
今後、Microsoft からの追加パッチや詳細な技術説明が公開されることが期待されますが、それまではユーザー側での予防策(バックアップ、更新停止など)が最も有効な対応手段となっています。
ユーザーが取り得る選択肢
今回の KB5063878 による不具合は、環境や利用状況によって発生の有無や影響の度合いが大きく異なります。そのため、すべてのユーザーが一律に同じ行動を取るべきだという結論には至りません。むしろ、自分の利用シーンやリスク許容度に応じて、いくつかの選択肢の中から適切な対応を検討することが現実的です。ここでは主な選択肢を整理します。
1. データバックアップの徹底
最も基本的かつ有効な対応は、重要データのバックアップです。
- 3-2-1ルール(3つのコピー、2種類の媒体、1つはオフサイト保存)を意識することで、万が一ストレージが認識不能になっても復旧可能性が高まります。
- クラウドストレージやNASを組み合わせて二重三重の冗長性を確保するのも有効です。
この選択肢は、更新を適用するかどうかにかかわらず取っておく価値があります。
2. 更新を適用し続ける
セキュリティ更新を止めないという選択肢です。
- OSの脆弱性を放置すれば攻撃リスクが高まるため、セキュリティ重視のユーザーや企業環境では更新を適用し続ける方が望ましいケースもあります。
- その場合は、大容量書き込みなど発生条件とされる操作をなるべく避け、バックアップ体制を強化してリスクを低減するのが現実的です。
3. 更新をアンインストールする
不具合が顕在化した場合の選択肢です。
- KB5063878 を削除して以前のビルドに戻すことで、問題が解消する事例が多数報告されています。
- ただし環境によってはアンインストールが失敗するケースもあり、必ずしも実行可能とは限りません。
- アンインストールに成功しても、自動更新で再適用されるリスクがあるため、一時停止設定と組み合わせる必要があります。
4. 更新の一時停止・延期
リスクを回避するために更新の適用を一時的に止める選択肢です。
- Windows Update の設定やグループポリシーを用いることで、更新を数週間から数か月延期することが可能です。
- その間に Microsoft から修正パッチや追加情報が提供されることを期待し、安全が確認されてから適用する戦略を取れます。
- 一方で、セキュリティ更新を停止することは脆弱性リスクを抱えることにつながるため、ネットワーク環境や用途を考慮して判断する必要があります。
5. 配信・映像共有でNDIを利用している場合の回避策
NDI利用環境では通信方式の切り替えという選択肢があります。
- デフォルトで利用される RUDP を避け、TCP や UDP に変更することで遅延や映像乱れを回避できる場合があります。
- 配信や会議でNDIが必須の場合には、安定性を重視してこの選択肢を検討すべきでしょう。
6. ハードウェア側の監視・検証
発生条件が限定的であることから、自分の環境で再現するかどうかを意識的に検証するという選択肢もあります。
- 予備のストレージを用いてテストを行う、SMART情報を定期的にモニタリングするなど、監視体制を強化することも一つの対応です。
- 発生しない環境であれば、リスクを理解したうえで更新を継続するという判断も可能です。
まとめ
KB5063878 に関してユーザーが取り得る行動は、
- 「適用してセキュリティを優先する」
- 「アンインストールや延期で安定性を優先する」
- 「回避策や監視を組み合わせてリスクを軽減する」
といった複数の選択肢に整理できます。どれを選ぶかは、利用環境(個人か企業か、重要データを扱うかどうか)、リスク許容度(セキュリティと安定性のどちらを優先するか)、そして不具合が実際に発生しているかどうかに左右されます。現時点では「これを必ず取るべき」という答えはなく、自分の環境と目的に応じて柔軟に判断することが現実的です。
今後の展望
今回の KB5063878 による不具合は、影響が出ているユーザーと出ていないユーザーが混在しており、発生条件も明確には特定されていません。そのため「自分の環境では問題が起きていないから安全」と短絡的に判断するのは危険です。ストレージ障害のようにデータ消失につながるリスクは一度発生すれば取り返しがつかないため、事象が確認されていないユーザーも含め、今後の情報を継続的に追跡していく必要があります。特に企業環境やクリエイティブ用途のユーザーは、実際の被害が出ていなくても監視体制を敷き、Microsoftやメーカーからの公式アナウンスを注視すべきです。
さらに注目されるのは、Windows 11 の次期大型アップデート 25H2 のリリースが目前に迫っていることです。25H2は2025年秋に提供開始予定とされており、KB5063878で浮き彫りになったような更新プログラム由来の不具合が解消されないまま次期バージョンに移行するのは望ましくありません。Microsoftにとっては、25H2の提供前に今回の問題をどのように収束させるかが大きな課題となります。
想定されるシナリオとしては、
- 追加の修正パッチを提供する KB5063878で発生した問題を特定し、9月以降の累積更新で修正を盛り込む。
- 回避策やガイドラインを強化する 発生条件をある程度絞り込み、ユーザーが安全に運用できるよう情報提供を進める。
- 25H2で根本対応を実施する 不具合を25H2の新しいコードベースで修正・回避し、移行を推奨する形で問題を解決していく。
いずれの方法であっても、今後数か月の対応は Windows 11 の信頼性や利用者の印象に大きく影響します。過去にも Windows Update が原因でデバイスに障害を引き起こした事例はありましたが、今回のようにデータ消失リスクを伴う問題は特にセンシティブであり、迅速かつ透明性のある対応が求められます。
したがって、今回の件については「問題が発生した人」だけでなく「問題が起きていない人」にとっても重要な意味を持ちます。OS更新はすべてのユーザーに広く配布されるため、個別の体験に左右されず、Microsoftやストレージベンダーからの続報を継続的に追跡することが欠かせません。そして25H2の公開が迫る中、この問題をどのように収束させ、次期リリースの品質と信頼性を確保するのかが今後の最大の注目点になるでしょう。
おわりに
KB5063878 は本来、Windows 11 24H2 のセキュリティと安定性を強化するための累積更新プログラムとして提供されました。しかし結果として、一部環境で SSD/HDD の消失やデータ破損、さらに NDI を利用した映像配信の不安定化といった重大な副作用が報告されています。これらは単なる操作上の不具合ではなく、データ損失や業務停止に直結する可能性があるため、慎重な対応が求められます。
Microsoft は不具合の存在を認識し、パートナーと調査を進めていますが、ストレージ障害については「社内環境では再現できていない」としています。一方、Phison は「OS更新が原因で業界横断的な影響が出ている」との立場を示し、共同調査を続けています。また、Phison製コントローラが原因だとする偽造文書が拡散し混乱を招きましたが、同社はこれを強く否定しました。現時点で「どこに責任があるのか」という明確な結論は出ていません。
ユーザー側で取れる行動には、バックアップを徹底したうえで更新を継続する、アンインストールや一時停止で安定性を優先する、回避策や監視を強化するなど複数の選択肢があります。ただし重要なのは、「自分の環境では問題が出ていないから安心」と結論づけるのではなく、発生条件が未解明であることを踏まえて継続的に情報を追跡することです。
ここで留意すべき点がもう一つあります。ネット記事や動画の中には「Windows Updateを止める」「パッチを即座にアンインストールする」ことを第一の対処法として挙げているものが目立ちます。しかし、これは必ずしも正しい対応とは言えません。セキュリティ更新を停止すれば既知の脆弱性に晒されることになり、マルウェア感染や不正アクセスといった別のリスクを背負うことになります。特に企業のPCでは、個人の判断ではなく その企業のセキュリティポリシーや運用ルールに従うことが最優先 です。安定性とセキュリティの双方のバランスを考慮し、自分が置かれている環境に応じた判断が求められます。
さらに視野を広げれば、Windows 11 の次期大型アップデート 25H2 が目前に迫っています。Microsoft が25H2をリリースする前に今回の問題をどのように収束させるかは、利用者からの信頼回復のためにも極めて重要です。今後の修正パッチやガイダンスの内容、25H2での恒久的な改善措置に注目が集まるでしょう。
総じて KB5063878 の問題は、単なる一時的な不具合にとどまらず、Windows Update 全体の信頼性やユーザーのセキュリティ行動に影響を与える事案です。影響を受けた人もそうでない人も、安易に更新を外すかどうかを決めるのではなく、リスクの両面を考え、自身の利用環境や組織の方針を踏まえた上で最適な選択をしていくことが求められます。
参考文献
- August 12, 2025—KB5063878 (OS Build 26100.4946)
https://support.microsoft.com/en-us/topic/august-12-2025-kb5063878-os-build-26100-4946-e4b87262-75c8-4fef-9df7-4a18099ee294 - Serious issues regarding KB5063878 and the need for a fix
https://learn.microsoft.com/en-us/answers/questions/5529461/serious-issues-regarding-kb5063878-and-the-need-fo - Phison Statement Regarding Microsoft Windows 11 KB5063878/KB5062660 Update Issue
https://www.phison.com/en/PressRelease/2025/Phison-Statement-Regarding-Microsoft-Windows-11-KB5063878-KB5062660-Update-Issue - The latest Windows 11 security update could be nuking SSDs — what you can do to avoid disastrous data loss
https://www.windowscentral.com/microsoft/windows-11/windows-24h2-update-nuking-ssds-what-to-do - Latest Windows 11 security patch might be breaking SSDs under heavy workloads, users report disappearing drives
https://www.tomshardware.com/pc-components/ssds/latest-windows-11-security-patch-might-be-breaking-ssds-under-heavy-workloads-users-report-disappearing-drives-following-file-transfers-including-some-that-cannot-be-recovered-after-a-reboot - A new report claims Windows 11 update is breaking SSDs and HDDs
https://www.pcgamer.com/software/windows/a-new-report-claims-windows-11-update-is-breaking-ssds-and-hdds-but-this-could-just-be-routine-hardware-failures - Bug in Windows 11 update reportedly breaks some SSDs — here’s what you need to know
https://www.techradar.com/computing/windows/bug-in-windows-11-update-reportedly-breaks-some-ssds-heres-what-you-need-to-know - A Windows 11 update bug is breaking SSDs — here’s what you can do to prevent it
https://www.itpro.com/software/windows/a-windows-11-update-bug-is-breaking-ssds-heres-what-you-can-do-to-prevent-it - Microsoft is investigating Windows 11 KB5063878 SSD data corruption failure issue
https://www.windowslatest.com/2025/08/20/microsoft-is-investigating-windows-11-kb5063878-ssd-data-corruption-failure-issue - Windows 11 24H2: Microsoft investigates reports of SSD issues caused by KB5063878
https://borncity.com/win/2025/08/22/windows-11-24h2-microsoft-investigates-reports-of-ssd-issues-caused-by-kb5063878