ChatGPTで質問するときの工夫

ChatGPTで質問するときの工夫

最近では、プロンプトエンジニアリングという言葉は一部の界隈でしか聞かなくなりましたが、ChatGPTを活用した仕事術という形で結構広まってきました。

メリットもあればデメリットもあるため、業務での使用を禁止している企業の話題も出てきています。

使い方を間違えなければ強い味方になるのは間違いないので、今回は自分の知らないことを検索して調べるのではなく、ChatGPTに聞いてみます。

とはいえ、合っているかどうかわからないと正しさを検証できないので、ここでは「フェーン現象」について質問してみました。

目次

普通に聞いてみる

まずは普通に聞いてみましょう。GPT 4も使えたのですが、使えない方もいると思いますので、GPT 3.5で質問しています。

Q:フェーン現象について教えてください。

A:フェーン現象(フェーンげんしょう)は、風が山脈を越える際に発生する気象現象の一種です。この現象は、風が山脈の風下側(山を背にして吹く側)に吹く際に、急激な温度上昇や乾燥化が起こることを特徴としています。以下にフェーン現象の主な要因と影響を説明します。

フェーン現象の主な要因:
1.風上側の山脈:風が山脈を越える際、山を登る際には空気が上昇し、冷却されていきます。しかし、山を下る際には空気が急速に下降し、圧縮されます。この圧縮過程により、空気が急激に温まる現象が発生します。
2.エンタルピーの変化:風が山を上る際には、山を登ることに伴ってエネルギーが消費されるため、気温が低下します。一方、山を下る際には、エネルギーが放出されるため気温が上昇します。これによって、風下側での温度上昇が起こるのです。

フェーン現象の影響:
1.温暖化と乾燥化:フェーン風が吹くことにより、空気が急激に温まるため、気温が上昇します。このため、風下側の地域では急激な温暖化が起こります。また、フェーン風は湿度も低下させるため、風下側の地域は乾燥化することがあります。
2.気象条件の変化:フェーン風は局地的な気象条件を変化させることがあります。たとえば、雲の消失や雨の停止などが起こることがあります。
3.風速の変化:フェーン風はしばしば風速を増加させることがあります。これは、山脈を下る空気が圧縮されて加速するためです。
4.地域差:フェーン現象は地域によって異なる影響を持ちます。山脈や地形、風の方向などによってフェーン風の特性が変わり、影響も異なる場合があります。

フェーン現象は、気象学や地形に関する興味深い現象であり、その影響は風下側の生態系や農業、気象予測にも影響を与えることがあります。

内容が正しいとかの前に読む気にならないですよね。制約条件を追加することで文章量自体を減らすことは可能ですが、そもそもの文章が硬いので、ぱっと見て頭に入ってきません。

制約条件を設定する – 読者の年齢層を指定する

制約条件を追加したわかりやすくしましょう。ここでは12歳以下でもわかるようにすることを制約条件として追加します。

Q:フェーン現象について教えてください。
# 制約条件
・12歳以下にもわかる内容にする

A:もちろんです!フェーン現象は、風の影響で起こる天気の変化を説明する現象です。

まず、山や山脈の向こう側に風が吹くと、風は山を越えるときに上昇します。このとき、風は山を迂回するように上昇し、山の上に達すると冷えて湿度が高まります。そして、山の反対側に下降するとき、空気は山を越える前よりも乾燥して暖かくなります。
この暖かく乾燥した空気は、山を越えた向こう側で風として吹き出し、空気中の湿度が低いため雲が発生しにくく、晴れた日が続くことがあります。また、この現象によって気温が急激に上昇することもあります。

つまり、フェーン現象は、山を越えた風が上昇・冷却・乾燥し、山の反対側で下降・温暖・乾燥することで、天気の変化を引き起こす現象なんですよ!

文章量が減りつつ、内容も簡単になっていますね。まったく知らない用語や事柄を調べる場合、いきなり理論的なことを書かれても頭に入ってこないので、低年齢の方に向けて書いてもらうことでわかりやすい内容で書いてくれるようになります。

制約条件を設定する – ポイントを強調する

もう一つ制約条件を追加してみましょう。文章を最初から読むのはつらいので、ポイントとなる箇所を太字にしてもらいます。

Q:フェーン現象について教えてください。
# 制約条件
・12歳以下にもわかる内容にする
・ポイントとなる部分を太字にする

A:もちろんです!フェーン現象は、風が山を越えるときに起こる特別な気象のことを指します。これをわかりやすく説明しましょう。

まず、山と風の関係を考えてみましょう。山は高いところですよね。風が山に当たると、風は山を登っていくのですが、山を越えるときには面白いことがおこるのです。
フェーン現象では、風が山を登るときに山の風が強く吹き、山の向こう側(風の吹かない側)に下りるときに風が温かく乾燥した状態に変わるのです。
具体的に説明すると、風が山を登るとき、山の斜面を登るにつれて空気が上昇します。そして、上昇すると、空気は高いところで冷たくなります。その冷たい空気が山のてっぺんを越えると、山の向こう側へ降りていくとき、空気が下りながら温まるんです。

これがフェーン現象の大まかな仕組みです。フェーン現象が起こると、山を越えた向こう側では風が暖かくて乾燥しているため、雨が降りにくくなります。そのため、フェーン現象が起こる地域では、雨が少ないことがよくあります。

簡単にまとめると、風が山を登っていくときに冷たくなり、山を越えて下りてくるときに温かくなる現象がフェーン現象です。これによって、山を越えた向こう側では晴れていることが多いですよ!

最後の太字部分がポイントでここを読んでから他の箇所を読むと理解しやすいです。

内容を深掘りする

概要を理解したところで、追加の質問をして理解を深めましょう。ここでは、空気が高いところで冷たくなる理由を聞いてみます。

Q:「空気は高いところで冷たくなります」とありますが、空気が高いところで冷やされる理由を教えてください。
# 制約条件
・12歳以下にもわかる内容にする
・ポイントとなる部分を太字にする

A:もちろんです!空気が高いところで冷やされる理由を教えますね。

空気は実は、高いところに行くほど薄くなっているんです。イメージすると、山を登るとどんどん空気が薄くなるような感じです。そして、薄い空気は温度を持ちにくい性質があるんです。
こう考えると、低いところにある空気は分子同士がたくさん集まっていて、一緒に熱を持っています。でも高いところに行くと、空気の分子が少なくなるので、熱を持ちにくくなるんです。
たとえば、山を登ると、頂上に行くにつれて空気が薄くなるので、その空気は冷たく感じることがあります。これと同じように、空気が高いところにあると、分子同士のぶつかり合いも少なくなって、熱を逃がしやすくなるんです。だから、空気が高いところで冷えてしまうんですね。

要するに、空気は高いところほど薄くて、分子同士が離れているので熱を持ちにくく、それが高いところでの冷たさの理由なんです!

太字にするのはうまくいきませんでしたが、内容の深掘りはできています。回答が気に入らなければRegenerateしてください。

まとめ

ChatGPTに質問をする場合、制約条件を追加することで制約条件にあった回答を得られるようになります。

今回試した、読者の年齢層の指定やポイントとなる箇所を太字にするなどすると、回答を理解しやすくなります。常に読者の年齢層を下げて質問できるかというと場合によりますが、年齢層の指定や概要のみを回答してもらうことで、理解しやすくなります。概要を理解したところで、詳細を一つずつ聞く方が理解しやすいだけでなく、適切な回答を得られやすくなります。

ChatGPTに質問するやり方は検索エンジンで検索するよりもずっと早く答えにたどり着くことができます。ある程度概要を理解したり、関連する用語などを把握してからそれらの情報を元に検索エンジンで調べた方が、検索の精度が上がりますし、情報の精査もしやすいです。

適切に使用することで効率的に情報収集することができます。

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